テレマークスキーのバックカントリーでの利点

バックカントリーフィールドにおいて、テレマーク山スキーなどに比べるとあまり利点がないことを前回、前々回で述べました。
が、不利な点ばかりではありません。

歩くスキーと言われるくらいなので、機動性においてツアービンディング山スキーを上回ります。
ハイクアップの時に、ツアービンディングの方が抵抗も少なくストロークも長くて有利だと書いた前回の内容に一見反してるように見えます。

スピードとか楽さ加減ではなく、取りまわしが効き易いという意味での機動性です。
山スキーのツアービンディングは登りやすい斜面では確かに楽に登れます。
が、シールが効きづらかったり斜度がきつい部分での直登では踏ん張りが効かなくて苦労します。

対するテレマークスキーは、登りやすい斜面でのスピードは山スキーに劣ります。
しかし、シールが効きづらい斜面や直登でも踏ん張りが効くので安心です。

スノーシューを履いたボーダー仲間とバックカントリーに行ったとします。
シールのことを考えないラインで登った場合、山スキーではついていけなくてもテレマークならなんとかついていけたりします。(限度はありますが)

もう一つ、テレマークでの利点。
シールを履いて登っている途中に、下り坂があったとします。
ウォークモードにした山スキービンディングでは下りは結構怖いです。
ウォークモードのまま滑ってこけると、ビンディングが壊れる可能性も高い。

しかし、テレマークならばシールを貼っている分は滑りづらくなりますが、普通に滑り降りることができます。
細かい登りや下りが連続するような稜線上の移動の時には山スキーに比べると随分楽になります。

山スキーでも、一回一回モードを切り替えれば済む話なんですが、何度もそれをやるのは結構面倒ですよね。
テレマークの場合は、そういった点では自由です。

楽さよりも自由さを感じるのがテレマークスキー。と言ったところでしょうか。